Facebookページとは
概要
Facebookページは、ウェブサイトの代わりとして利用したり、定期的に情報を発信して顧客と対話を図ったり、Facebook広告を活用してページのフォロワーを増やすなど、多岐にわたる活用が可能です。
Facebookページと個人ページの違い
- ビジネス向けの機能が充実 Facebookページには、「インサイト」というアナリティクス機能が搭載されています。これにより、投稿のリーチ数や「いいね!」数などの情報が確認できます。インサイトを利用することで、企業のマーケティングやPR活動に役立つ情報を得ることができます。さらに、広告の出稿とその効果分析も可能です。
一方、個人ページはログインしていないユーザーには見えませんが、Facebookページは誰でも閲覧可能で、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの結果にも表示されます。つまり、Facebook内でホームページのような役割を果たします。
- 複数人でのページ管理が可能 個人ページは、基本的には登録者本人のみがアクセス可能です。対照的に、Facebookページでは複数のアカウントを「管理者」として設定し、共同で運用することができます。
管理者の権限も複数選択でき、例えば企業のマーケティングチームや店舗スタッフなど、複数のメンバーがページを管理する際に便利です。
- 複数のFacebookページを作成可能 Facebookの個人アカウントは実名登録が必要で、基本的に1人1アカウントしか作成できません。対照的に、Facebookページは目的や組織に応じて複数のページを作成することができます。
Facebookページの作成には個人アカウントが必要ですが、個人情報との関連性はありません。ただし、必要であれば設定により連携させることも可能です。
- ファンとの対話が可能 プライバシー設定によりますが、個人ページでは友達申請と承認を経て相手と友達になり、その投稿を閲覧できるようになります。この形式は、ユーザー同士が合意の上でつながる特徴です。
一方、Facebookページには友達申請の機能は存在せず、「いいね!」をしてくれたユーザーはファンと呼ばれます。ファンは継続的にページの投稿を自身のニュースフィードで受け取ることができます。ファン数には制限がなく、多くのファンがいるほど多くの人にアプローチできます。個人の投稿には「いいね!」やコメントを付けることはできませんが、自身のページに寄せられたコメントには返信ができるため、ファンとの交流を楽しむことができます。
Facebookグループとは
これまで紹介してきたFacebookページとは別に、Facebookグループという機能が存在します。
Facebookグループは、共通の趣味やビジネステーマなどを持つメンバーが集まり、情報共有や交流をするためのプラットフォームです。特定のトピックに特化した情報共有と交流ができるのが特徴です。
Facebookページと同様に、個人ページとは別に作成でき、複数のメンバーで共同で管理・運営することができます。ただし、Facebookグループではプライバシー設定を細かくカスタマイズできます。公開と非公開の2つのオプションがあり、外部の人には見えないようにする設定や、投稿内容だけを非公開にする設定などが可能です。これにより、グループの運営方針に合わせてセキュリティを保つことができます。
Facebookグループには、コミュニケーションを促進するための便利な機能が充実しています。メンバー同士のメッセージ交換はもちろん、動画や画像、ワードやエクセルファイルなどを簡単に共有できます。さらに、同時に編集可能なドキュメントも共有できます。
管理者向けの機能も豊富で、以下のような機能があります。
- グループインサイト: メンバーのアクティビティや参加状況を把握できる機能。
- メンバープロフィール: グループ専用のプロフィールを表示できる機能。
- リクエストフィルター: 参加リクエストを性別や地域などでフィルタリングできる機能。
- ルール: グループの目的や禁止事項を記載できる項目。
- 予約投稿機能: 指定した時間に投稿できる機能。
これらの機能は、コミュニティ運営に役立つものであり、Facebookページと併せて理解しておくと良いでしょう。目的に応じて、Facebookグループの方がFacebookページより適している場合もあります。
Facebookページのメリット
低コストでの運用が可能
Facebookページは無料で作成・運用できるため、予算が限られている企業でも導入が容易です。ただし、コンテンツ作成や運用管理に人件費がかかるため、注意が必要です。また、既存の素材を活用するなど工夫すれば、制作費を抑えることも可能です。
簡単な操作性
Facebookページの操作はSNSを普段使っている人にとっては難しくありません。ブログやWebサイトに比べて学習コストが低く、気軽に最新情報などを投稿できます
拡散効果への期待
Facebookページの操作はSNSを普段使っている人にとっては難しくありません。ブログやWebサイトに比べて学習コストが低く、気軽に最新情報などを投稿できます。
炎上リスクが低い
Twitterに比べて炎上しにくいとされます。Facebookは実名登録が多いため、ネガティブな投稿が少なく、拡散も制御しやすいですが、注意が必要です
顧客との双方向コミュニケーション
Facebook広告はターゲティングが細かく、多様なフォーマットが用意されています。自分で広告を出稿する際に広告代理店に頼らず、効果的に広告を設定できます。また、Facebookページを持つとInstagram広告も出せるメリットがあります。
Facebookページ運用目的の策定方法
Facebookページの運用が手間がかかる割に費用対効果が見えづらいと感じる方も多いです。Facebookをビジネスの成果に結びつけるためには、戦略的なアプローチが必要です。KGI(キーゴールインジケータ)とKPI(キーパフォーマンスインジケータ)の設定は、効果的な運用の基本です。以下はその手順です。
まず、Facebookページを運用する目的を明確にしましょう。例えば、ブランド認知の向上、リードジェネレーション、商品販売など、具体的な目標を設定します。これがKGIです。
次に、それぞれの目標に対する数値目標を設定します。例えば、ブランド認知の向上を目指す場合、月間の「いいね!」数や投稿のリーチ数を目標とするかもしれません。リードジェネレーションならば、コンバージョン率やクリック数がKPIとなるかもしれません。販売促進ならば、売上の増加をKPIとするかもしれません。
※主なKPI
1. ファン数(「いいね!」数): ページに「いいね!」したユーザーの合計数を示します。この指標はページの人気度や影響力を示す重要な要素です。有料で獲得した「いいね!」とオーガニック(自然な)方法で獲得した「いいね!」の数を区別して表示することもできます。
2. リーチ: 投稿が閲覧されたユーザー数を示す指標です。有料広告によるリーチとオーガニックなリーチの両方が表示されます。特定の投稿がどれだけ多くのユーザーに表示されたかを把握するのに役立ちます。また、「リーチ数/ファン数」を計算することで、ファンの中で何割が投稿を見たかのリーチ率も計算できます。
3. エンゲージメント: ユーザーが投稿に対して実行したアクション(いいね!、コメント、シェア、クリックなど)の合計数を示します。エンゲージメントはページのコンテンツがどれだけ関与を生んでいるかを示す重要な指標です。各アクションごとの内訳と共に表示されます。また、「エンゲージメント数/リーチ数」を計算することで、リーチしたユーザーの中でどれくらいの割合がアクションを起こしたかを示すエンゲージメント率を計算できます。
4. リンクのクリック: 投稿や広告に含まれるリンクをクリックして、外部リンク先に移動した回数を示す指標です。これはページから自社ウェブサイトなどへの誘導効果を測定するのに役立ちます。特にコンバージョン率や購買行動に影響を与える重要なメトリクスです。
これらの指標は、Facebookページのパフォーマンスを把握し、戦略の評価と改善に役立ちます。ビジネスの目標に合わせてこれらのデータを分析し、適切な戦略を立てることが重要です。
KPI設定のポイント
Facebookの効果指標を理解する上で大切なのは、絶対値と率(割合)の違いです。絶対値で表す数値は、増加を継続させることが可能であり、KPIとして設定しても問題ありません。一方で、エンゲージメント率などの割合で表される数値は、ある程度最適化された状態をキープすることが目標となります。
ただし、割合で表す指標に関しては、無限に上昇し続けるのは現実的ではないことを考慮して設定する必要があります。絶対値で表す数値は成長を維持し、割合で表す数値は持続的な向上を目指すのが良い戦略です。
また、季節やトレンドの影響を受けることもあります。1つのバズった投稿などが数値に大きな影響を与えることもあるため、一時的な変動に惑わされないように気を付けましょう。月次のKPI設定を行う際には、予測可能なトレンドや変動要因も考慮して柔軟に設定することが重要です。
総じて、Facebookページの効果指標を理解し、絶対値と率の違いを意識した上で、戦略的なKPI設定を行うことが成功への一歩です。
Facebookのガイドラインとソーシャルメディアポリシー
近年、多くの企業がSNSアカウントの運用に注力しており、SNSを通じてユーザーとの接点を増やすことが一般的となっています。しかし、SNSは従来の広告媒体とは異なる側面も多く、無謀なアカウント開設・運用は思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。
Facebookのガイドラインや利用規約に関する「事前に理解しておきたいルール」
近年、多くの企業がSNSアカウントの運用に注力しており、SNSを通じてユーザーとの接点を増やすことが一般的となっています。しかし、SNSは従来の広告媒体とは異なる側面も多く、無謀なアカウント開設・運用は思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。
以下に、Facebookのガイドラインや利用規約に関する「事前に理解しておきたいルール」と、炎上やリスクを未然に防ぐための「ソーシャルメディアポリシー」について解説します。
1. 事前に理解しておきたいルール:
- コミュニティガイドライン: Facebookはコンテンツの種類や表現に関してガイドラインを定めており、不適切なコンテンツや行動を防ぐための基準があります。これに従ってコンテンツを作成・投稿することが重要です。
- 広告ポリシー: 広告の作成や表示に関する細かなルールが存在します。特にターゲット広告において、ユーザーのプライバシーを尊重することが求められます。
- 著作権と知的財産権: Facebook上で他者の著作権や知的財産権を侵害しないよう注意が必要です。無断転載や使用は避けましょう。
2. ソーシャルメディアポリシーの有効性:
- 明確なガイドライン: ソーシャルメディアポリシーを作成し、社内外の関係者に対して明確なルールと期待を示すことで、適切な行動を促進します。
- 責任分担: 複数の人がアカウントを運用する場合、役割と責任を明確に分担することで、コンテンツの一貫性を保ちつつリスクを分散できます。
- 危機対応策: 炎上やトラブル発生時の対応策を明確に定めることで、素早く適切な措置を取ることができます。
3. トラブル回避のためのポイント:
- 適切なトーンとコンテンツ: ユーザーに適切な情報を提供するため、トーンやコンテンツには十分な検討が必要です。無神経な発言や誤った情報は回避しましょう。
- ユーザーとのコミュニケーション: ユーザーからのコメントやメッセージに対して適切なコミュニケーションを取ることで、信頼関係を築きます。批判的なコメントにも冷静に対応しましょう。
SNS運用には様々な側面があり、十分な準備とガイドラインの理解が不可欠です。ソーシャルメディアポリシーの導入やFacebookのルールに従いながら、効果的なSNS運用を行い、リスクを最小限に抑えましょう。
ソーシャルポリシーの記述方法
炎上を避けるための運用方法を設定することはもちろんですが、何か問題が発生した場合にどのように対処するべきかを事前に確定することも重要です。
代表的な要件として、次のような項目が含まれます。
● SNSとの関与方法(企業アカウント・個人(従業員)のアカウント) 企業は、SNSアカウントをどの目的でどのように活用するかを定めます。また、従業員がSNSを使用する際の留意点も明示します。基本方針や情報発信に関するガイドラインを含めることで、組織全体で統一された意識を形成します。
● アカウント運用の要点(推奨事項・禁止事項) 物議をかもす話題の取り扱いを避けることや、事実確認の徹底など、制約事項を定めます。同様に、推奨される行動についても明確に示すことが大切です。
● 炎上対策フロー(アカウントのモニタリング手法・発生時の対応手順・担当部門) 自社へのクレームや炎上が発生した場合、どこに連絡すべきか、どの部署が対応するかなど、対応方法を規定します。炎上が発生した際は迅速な対処が求められるため、対策手順を明示的に記載しておくことが必要です。
● 業界独特の出来事 業界に特有の事象についても取り決めを行います。例えば、BtoCビジネスの場合、「ユーザーによる自社投稿に関する責任を一切負わない」といった内容が一般的です。
さらに、SNS炎上に関するマーケターが把握すべき法律について、弁護士によって説明されたこの記事も、ぜひ参考にしてください。
Facebookのアルゴリズムについて解説
Facebookのエッジランクは、通常のフィードにおいて、ユーザーに最適な情報を提供するための表示順を決定するアルゴリズムです。ユーザーがフォローするユーザーやページとの関係性を考慮し、関連性の高い投稿を上位に表示することで、有益な情報が優先的に表示される仕組みです。
具体的な状況で言えば、以下の場合に投稿がフィードの上部に表示されることがあります。
友達や家族が他の友達の写真や更新情報にコメントや「いいね!」した場合 友達がシェアしたパブリッシャーの投稿に誰かがリアクションした場合 複数の人がフィードの動画や記事にコメントし、お互いに返信している場合 これはFacebook独自のアルゴリズムによって決定されています。かつては「エッジランク」と呼ばれていましたが、現在はより複雑な要素が加味されたアルゴリズムに進化しており、Meta社では「アルゴリズム」と呼ばれています。
アルゴリズムには、主に以下の4つの要素が組み合わされています。
- イベントリー:友達やパブリッシャーが投稿したコンテンツの内容 Facebookは、親しい人々の投稿を見逃さないようにするという方針を持っており、友達やフォローしているユーザーがどのような投稿をしているか、どのようなシェアを行っているかが重要視されます。
- シグナル:投稿した人物とその投稿時刻 Facebookのアルゴリズムにはシグナルも含まれており、以下の2つの要素が重要です。
投稿した人物 投稿した時刻 投稿された時間が新しいものほど、表示されやすくなります。アルゴリズムによって表示順が調整されていても、ターゲットユーザーが最もアクティブな時間帯に投稿することは効果的です。
- 予測:ユーザーが投稿にどのくらい反応する可能性があるか 予測では、ユーザーが特定の投稿にどの程度関与するかに関する予測が行われます。具体的な予測要素は以下の通りです。
ユーザーが投稿にコメントする可能性 ユーザーが投稿を読む時間 ユーザーが動画を最後まで視聴するか ユーザーが投稿を有益だと考える可能性 ユーザーの関与度や投稿への反応を高めるためには、ユーザーが興味を持つ内容やコメントを促す投稿を心掛けることが重要です。
- スコア:ユーザーが投稿にどれだけ関心を持つか スコアでは、ユーザーが特定の投稿にどれだけの関心を寄せるかが評価されます。アクション(いいね!やコメント)、クリック率などが総合的に影響を及ぼすため、ユーザーにとって価値ある投稿を提供することが必要です。
Facebookのアルゴリズムは常に進化しており、ユーザーが関心を持ち、有益な情報を提供できるようにするための仕組みです。
まとめ
いかがでしたのでしょうか。Facebookはユーザー数が減っていると言われているが、若年層以外にはまだまだ利用者が多い媒体です。ぜひ活用を検討されてはいかがでしたのでしょうか。
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